番組調査でタッチパネル注文76.5%が「アリ」 QRは36.25%

飲食店の注文用タッチパネルとQRコードを読み取るスマートフォンを対比したイメージ Web・サービス

飲食店で当たり前になりつつあるタッチパネル注文。便利だと感じる人がいる一方、「紙のメニューの方が見やすい」「店員に料理の内容を聞きたい」という不満もあります。

「情報ライブ ミヤネ屋」で紹介された全国の15歳以上の男女400人への調査では、タッチパネル注文を「アリ」と答えた人は76.5%でした。

興味深いのは、同じデジタル注文でもQRコード注文では「アリ」が36.25%まで下がったことです。

差は40.25ポイント。「デジタル注文が嫌われている」というより、客側に何を操作させるかで評価が大きく変わっているようです。

タッチパネル76.5%、QR注文は36.25%

番組で紹介された調査結果を並べると、違いが分かりやすくなります。

注文方法 アリ ナシ
タッチパネル 76.5% 23.5%
QRコード 36.25% 63.75%
券売機 76.5% 23.5%
タッチパネルと券売機は76.5%、QRコード注文は36.25%が「アリ」と答えた比較グラフ

タッチパネルとQRコードでは、「アリ」の割合に40.25ポイントの差があります。

QRコード注文への不満として番組で紹介されたのは、「スマホを持っていない人は使えない」「電波が悪い、充電がないと困る」といった声でした。

一方、店側が用意したタッチパネルなら、自分のスマホや通信環境を使う必要はありません。

ただし、この調査について確認できるのは「全国の15歳以上の男女400人」という範囲までです。調査方法などの詳細は確認できないため、76.5%をそのまま日本人全体の割合とみなすのは避ける必要があります。

店には省人化、客には「呼ばなくていい」利点

東京都台東区の吉池食堂では、約5年前からタッチパネルを導入しています。

番組取材に対し店長は、少ない人数でもオペレーションできるようになったと説明しています。注文を取りに各テーブルを回る業務を減らせるため、人手不足への対応という点では分かりやすいメリットがあります。

利用者側にも、店員が忙しそうなときに声をかけなくてよい、自分のタイミングで注文できるという利点があります。

一方で、番組では「操作が複雑」「大きなメニューで一覧したい」「料理について聞きたい」といった反対意見も紹介されました。

店側にも、導入コストや機器のメンテナンス、客とのコミュニケーションが減るといったデメリットがあります。

タッチパネルを置けば、接客の問題がすべて解決するわけではありません。

別調査でも「タッチパネル」と「スマホ」に差

2026年3月にコロワイド総研が公表した別の調査でも、似た傾向が出ています。

全国の20〜60代のフルタイム勤務者500人に「飲食店で嬉しいと思う注文方法」を尋ねたところ、タッチパネルが50.0%で最多でした。

店員への口頭注文は28.2%、スマートフォンでのモバイルオーダーは22.2%です。

さらに「不便だと感じる注文方法」では、スマートフォンのモバイルオーダーが40.0%で最多。50〜60代に限ると52.8%でした。

この調査は対象者や質問方法が番組の400人調査とは異なるため、数値を直接比較することはできません。

それでも、「店が用意したタッチパネル」と「自分のスマホを使う注文」を利用者が同じようには評価していない点は共通しています。

デジタル化しても「人に頼める」が重要

コロワイド総研は調査結果を受け、外食企業には「デジタルと対面を併存させた注文環境」が求められると提言しています。

これは現実的な落としどころでしょう。

通常の注文はタッチパネルで効率化し、操作に困った人や料理について相談したい人にはスタッフが対応する。全員を一つの注文方法へ合わせる必要はありません。

今回の数字から見えるのは、「セルフ注文か対面注文か」という単純な対立ではありません。

店側の省人化と客側の便利さを両立するには、操作しやすい端末を用意したうえで、困ったときには人へ戻れることが重要です。

タッチパネルが76.5%に受け入れられる一方、QR注文が36.25%にとどまった差は、「デジタル化するか」より「客にどこまで負担させるか」が注文体験を左右することを示しているのかもしれません。

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